冬季うつ病とは、冬場のみ限定でうつな気分になる季節性感情障害(SAD)のことを言います。
冬場になると元気が出なくて、まるで冬眠中の動物のように引きこもりがちになり、
運動しないで食べてゴロゴロしているので、体重が増えて余計に動きずらくなり、
何をするのも億劫で、楽しみもなく、表情も暗くなります。
冬季うつ病の原因を調べてみると、日照不足が原因でセロトニンが不足して起こると書かれています。
確かに、家の中にこもってしまえば、陽に当たる機会は少なくはなります。
しかし、原因ははたして、それだけなのでしょうか?
皆様は、冬場に首をすくめていませんか?
人間は命を守ろうとする本能で、体温を低下させないようにします。
特に首には太い動脈があり、首を冷やすことは即体温低下につながるので、
寒い時には無意識に首をすくめてしまうのです。
首をすくめるということは、当然肩がいかり肩になりますから、首や肩に力が入った状態になります。
すると、知らぬ間に背中も猫背になっていて、冬場は自然と姿勢が悪くなるやっかいな時期なのです。
姿勢が悪くなると、背骨の中を通る交感神経が圧迫されて働きが鈍るため、
抹消の血液循環が悪くなることで代謝も下がってしまいます。
交感神経の働きが鈍ると、脂肪を分解して燃焼させる働きも鈍ってしまいます。
そのため、冬場に太ったり、冬季うつ病のような症状が起こるのではないでしょうか。
寒さに対する自己防衛本能が、無意識に首や肩を緊張させ、姿勢の悪化を招き、
その結果、自律神経の異常やさまざまな症状を起こす・・・
のだとしたら、
まずは、できるだけ、身体を冷やさないようにすることが大切になります。
ヒートテックの下着などでだいぶ温かく過ごす事ができますし、首を守るためにハイネックの服を着てみたり、内側から温める漢方のお茶などを飲むのも良いかと思います。
身体を温かくすれば、天気の良い日に外に散歩に出かけて、太陽の光を浴びるのも苦になりませんから、
セロトニン不足の予防にもなりますね。
さらに、意識して姿勢を良くすることも忘れてはいけない事です。
寒いからこそ、あえて背筋を伸ばし、適度に運動をして、固まった筋肉をやわらかくしたいですね。
しかし、首回り、肩まわりの緊張は、自分ではなかなかが取りずらいものです。
そんな時には、
頭の重さから解放するハンモックピローに頭を預け、ゆったりとリラックスしてゆらゆらと揺れてみてください。
5分でも10分でも気づいた時に頭をのせて、肩や首を軽く動かすだけで、
今まで感じたことのない特別な変化を感じていただけると思います。
たこの糸は、ピンと張ったままでいると、どこかで切れてしまいます。
だから、時々ゆるめたりしながら、調整しないといけません。
冬の寒い時期こそ、
身体を温めながら、首回りの緊張をとる工夫もなさって、冬季うつ病などとも無縁の生活をしていきたいですね。
自分の身体と、上手に付き合っていきましょう!